結論:トレーディングカードのイベントにブースを出して一般の方からカードを買い取る(古物を受け取る)場合は、営業する日の3日前までに、会場を管轄する警察署を経由して「仮設店舗営業届出書」を出します。販売だけで買取りをしない場合、この届出は不要です。ただし、どちらの場合も営業所以外での取引は「行商」に当たるため、許可の内容が「行商をする」になっていること、許可証の携帯や標識の掲示が必要です。
この記事でわかること
- イベント出店で、届出が要る場合・要らない場合
- 仮設店舗営業届出書の日時・場所の書き方の注意
- 出店前に準備しておくこと(許可の内容・許可証・標識・確認と記録)
この記事は、カードイベント・展示即売会などに出店するカードショップ・古物商の方向けです。古物営業法・同施行規則と警察庁の解釈運用基準(2026年5月14日付)を2026年10月27日に確認しています。届出書の様式や提出方法は、会場を管轄する警察署にご確認ください。
1. イベントのブースは「仮設店舗」で、「行商」に当たる
仮設店舗は、営業所以外の場所に仮に設けられる店舗で、容易に移転できるものです。警察庁の解釈運用基準は、催事場などのブース、車両を店舗として使う出店、屋台などを例に挙げています。一定の期間に限らず同じ場所で継続して営業するためのものは、仮設店舗とは認められません(解釈運用基準 第5の3(2))。
営業所以外の場所で行う古物の取引は「行商」で、展示即売会での売却や仮設店舗での売買も行商に含まれます(第5の3(1))。行商をするかどうかは許可申請書の記載事項なので(古物営業法5条1項5号)、許可が「行商をしない」になっている場合は、先に変更の届出が必要です。許可の申請書に書く事項は、トレカの仕入れ・販売に古物商許可は必要かで整理しています。
2. 届出が要る場合・要らない場合
| ブースでの取引 | 仮設店舗営業届出 | そのほか必要なこと |
|---|---|---|
| 一般の方から買い取る(買取り・交換・委託の受付を含む) | 必要(3日前まで) | 行商をする許可、許可証の携帯、標識の掲示、相手方の確認と帳簿等への記録 |
| 販売だけ(古物の受け取りをしない) | 不要 | 行商をする許可、許可証の携帯、標識の掲示 |
| 古物商どうしの取引だけ | 不要(古物商以外の者から受け取らないため) | 行商をする許可、許可証の携帯、標識の掲示 |
古物商は、営業所や取引の相手方の住所以外の場所で、古物商以外の者から古物を受け取ってはいけません。仮設店舗で、あらかじめ日時と場所を届け出た場合だけ、その例外になります(古物営業法14条1項)。違反は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です(同法32条)。販売だけのブースの扱いは、解釈運用基準 第13の3によります。
3. 仮設店舗営業届出書の出し方
- 期限:仮設店舗で古物営業を営む日から3日前まで(施行規則14条の2)
- 提出先:会場の場所を管轄する公安委員会。その場所の所轄警察署を経由して提出します。会場の都道府県に営業所がない場合は、自社の営業所の所在地を管轄する公安委員会を経由して出すこともできます(古物営業法14条2項、施行規則14条の2)
- 様式:別記様式第14号の2「仮設店舗営業届出書」
日時と場所は、立入りができる程度に具体的に
警察庁の解釈運用基準は、次のような書き方は特定が不十分だとして、具体的に書くよう指導することを求めています(第13の2)。
| 不十分な書き方の例 | 直し方 |
|---|---|
| 「〇年〇月〇日から〇月〇日までのいずれかの日」 | 実際に買取りをする日を書く |
| 営業時間を書かず「0時から24時まで」 | 買取りをする時間帯を書く |
| 住所を町名までしか書かない | 番地まで書く |
| 大型の展示場で、階やホールの記載がない | 施設名・階・ホールまで書く(ブース番号が決まっていれば書き添える) |
| 車両や屋台で移動しながら営業する | 場所が定まらないため、特定できる形にする |
主催者からブース番号や搬入時間の案内が届くのが遅い場合は、届出の期限から逆算して、主催者に早めに確認しておきます。
4. 出店前の準備リスト
- 許可の内容が「行商をする」になっている(なっていなければ変更の届出)
- 許可証を携帯する。従業者に行商をさせる場合は、行商従業者証を携帯させる。取引の相手方から求められたら提示する(古物営業法11条)
- ブースに、所定の様式の標識を掲示する(古物営業法12条1項、施行規則11条)
- 買取りをする場合は、日時と場所を特定した仮設店舗営業届出書を、3日前までに出した
- 買取りの際の相手方の確認(対価の総額が1万円以上の場合。消費税を除く)と、帳簿等への記録の手順をブースでも回せる
- 不正品の疑いがある物を持ち込まれた場合に、警察官へ申告する担当を決めた(古物営業法15条3項)
相手方の確認と記録の詳しい方法は、古物の帳簿(古物台帳)の付け方で説明しています。
当社との取引について
株式会社めんつゆハイブリッドは、古物商許可を受けてトレーディングカードの販売・卸売・海外販売を行っています。カードショップ・販売事業者の方からの仕入れのご相談は、お問い合わせフォームでお問い合わせ種別「卸売・仕入れのご相談」をお選びください。取扱状況とお取引条件は、内容を確認して個別にご案内します。届出など法令のご相談はお受けしていません。
出典(2026年10月27日確認)
- e-Gov法令検索「古物営業法」5条・11条・12条・14条・15条・32条:https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108
- e-Gov法令検索「古物営業法施行規則」11条・14条の2:https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50400000010
- 警察庁「古物営業法等の解釈運用基準について(通達)」令和8年5月14日(第5の3、第13):https://www.npa.go.jp/laws/notification/seian/seiki/20260514kobutsukaishaku.pdf
本記事は、2026年10月27日時点の法令・公表情報をもとにした一般的な解説です。