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卸からトレカを仕入れるときの請求書の確認|インボイスの記載事項と免税事業者からの仕入れ

結論:卸売業者などからトレーディングカードを仕入れて仕入税額控除を受けるには、原則として売り手が交付したインボイス(適格請求書)を保存します。売り手が登録していない事業者(免税事業者など)の場合は、経過措置で一定割合だけ控除でき、その割合は2026年10月1日以後の仕入れから80%→70%に下がりました。さらに、2026年10月1日以後に開始する課税期間からは、一の相手からの経過措置の対象額の上限が年1億円(税込)になります。

この記事でわかること

  • 受け取った請求書がインボイスの記載事項を満たしているかの確かめ方
  • 登録していない仕入れ先から仕入れた場合の控除割合(期間別)と計算例
  • 経過措置や少額特例を使うときに、帳簿と請求書に必要なこと

この記事は、トレーディングカードを仕入れて販売する課税事業者の経理担当・店主の方向けです。国税庁の公表資料(令和8年度税制改正特集、インボイス制度に関するQ&A 問113・問113-3・問130 など)を2026年10月27日に確認しています。簡易課税制度などを使っている場合は、仕入税額の計算にインボイスの保存は要りません。個別の扱いは税務署や税理士にご確認ください。

1. 受け取った請求書の確認:インボイスの記載事項

インボイスは、書類の名称を問わず、次の事項が書かれた請求書・納品書・領収書などです(国税庁「インボイス制度について」)。

記載事項確かめるポイント
① 売り手の氏名または名称と登録番号登録番号は「T」+13桁。法人は「T+法人番号」。公表サイトで登録の有無と名称を確認する
② 取引年月日納品日・取引日。月まとめの請求なら期間の記載
③ 取引内容商品名(タイトル・商品名など)。軽減税率の対象品目があれば、その旨
④ 税率ごとに区分した対価の額の合計と適用税率トレーディングカードは通常10%。税抜または税込の合計と「10%」の表示
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等10%対象の消費税額。端数処理は1枚のインボイスにつき税率ごとに1回
⑥ 書類の交付を受ける事業者(買い手)の氏名または名称自社の正式な名称。屋号の場合も特定できるか

売り手の登録の確かめ方(公表サイトの使い方)は、トレカの仕入れ先を確かめる方法で説明しています。

2. 登録していない相手からの仕入れ:経過措置の割合

インボイスを交付できるのは登録を受けた事業者だけです。登録していない相手(免税事業者、消費者、登録していない課税事業者)からの仕入れは、原則として仕入税額控除ができません。ただし、制度開始から一定期間は、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置があります(国税庁 Q&A 問113)。

課税仕入れの時期控除できる割合
2023年10月1日〜2026年9月30日仕入税額相当額の80%
2026年10月1日〜2028年9月30日70%
2028年10月1日〜2030年9月30日50%
2030年10月1日〜2031年9月30日30%
2031年10月1日以後0%(経過措置の終了)

令和8年度の税制改正で、改正前の予定(2026年10月から3年間50%)が上の表のとおり見直されました(国税庁「令和8年度税制改正特集」)。

どちらの割合を使うかは「仕入れの時期」で決まる

使う割合は、課税仕入れを行った時期で判断します。商品の仕入れは、原則として引渡しを受けた日です。たとえば2026年9月25日に納品された分は80%、10月5日に納品された分は70%です。代金の支払日や請求書の日付ではありません(国税庁 Q&A 問113-3)。

一の相手からの上限:年1億円(税込)

一の免税事業者等からの経過措置の対象となる仕入れの合計額が、その年または事業年度で一定の金額を超えると、超えた部分には経過措置を使えません。その金額は、2024年10月1日から2026年9月30日までの間に開始する課税期間は税込10億円、2026年10月1日以後に開始する課税期間は税込1億円です(国税庁 Q&A 問113)。1億円が適用されるのは「2026年10月1日以後に開始する課税期間」からなので、課税期間の短縮の特例を使っていない場合、個人事業者は2027年分から、4月1日に事業年度が始まる法人は2027年4月1日に始まる事業年度からです。特定の個人や小規模な仕入れ先から継続してまとまった量を仕入れている場合は、年間の合計を把握しておく必要があります。

3. 計算例(仮定の数字)

次の数字は、計算の手順を示すための仮定です。実際の取引の例ではありません。

登録していない仕入れ先から、税込110,000円(標準税率10%)のトレーディングカードを2026年10月15日に引き渡しを受けて仕入れた場合、国税庁 Q&A 問130の積上げ計算では、控除できる消費税額(国税分)は次のようになります。

場合計算控除できる額(国税分)
相手がインボイスを交付した場合110,000円 × 7.8/1107,800円
経過措置70%(2026年10月1日以後の仕入れ)110,000円 × 7.8/110 × 70/1005,460円
参考:同じ仕入れが9月30日以前で80%の場合110,000円 × 7.8/110 × 80/1006,240円

差額は、仕入れの原価が実質的に増えることを意味します。登録していない仕入れ先と価格を決めるときは、この差を前提に条件を話し合う必要があります。端数処理や割戻し計算の方法は、問130の説明に従ってください。

4. 経過措置を使うために、帳簿と請求書に必要なこと

経過措置の適用を受けるには、次の記載がある帳簿と請求書等を保存します(国税庁 Q&A 問113)。

  • 帳簿:相手方の氏名または名称、仕入れの年月日、内容、支払対価の額に加えて、「70%控除対象」「免税事業者からの仕入れ」「免」など経過措置の適用を受ける仕入れである旨(国税庁 Q&A 問113の例示は「80%控除対象」。2026年10月1日以後の仕入れは割合が70%であることに注意)。記号を付けて、その記号の意味を別に表示する方法も認められています。
  • 請求書等:区分記載請求書と同様の事項(作成者の氏名または名称、取引年月日、内容、税率ごとに合計した税込価額、交付を受ける事業者の氏名または名称)。このうち「軽減税率の対象である旨」と「税率ごとに合計した税込価額」が書かれていない場合に限り、受け取った側が追記して保存できます。

5. 1万円未満の仕入れ:少額特例

基準期間の課税売上高が1億円以下、または特定期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は、税込1万円未満の課税仕入れについて、インボイスの保存がなくても一定の事項を記載した帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます(少額特例)。適用期限は2029年9月30日までです(国税庁 Q&A、令和8年度税制改正特集)。

6. 一般の方から買い取る場合は「古物商特例」

古物商が、登録していない一般の方などから古物(販売用の在庫)を買い取る場合は、経過措置ではなく、帳簿の保存だけで仕入税額控除ができる「古物商特例」の対象になります。要件と帳簿の書き方は、古物商特例とはで説明しています。

当社からの仕入れについて

株式会社めんつゆハイブリッドは、トレーディングカードの販売・卸売を行っています。仕入れのご相談は、お問い合わせフォームでお問い合わせ種別「卸売・仕入れのご相談」をお選びください。請求書の様式など、お取引に必要な事項はご相談の際にお知らせください。取扱状況とお取引条件は、内容を確認して個別にご案内します。ご相談の流れは法人取引のご案内をご覧ください。

出典(2026年10月27日確認)

本記事は、2026年10月27日時点の法令・公表情報をもとにした一般的な解説です。

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